山善のDCモーター扇風機「YLX-LD305(W)」レビュー

商品レビュー
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今まではホームセンターで購入した、2000円台の安価な扇風機を使っていました。この価格帯の製品は基本的にAC(交流)モーター搭載です。

この一台を持ち運んで使っていたのですが、ちょっと手間なので買い足すことに。今回は機能面が優れているというDC(直流)モーター扇風機から選びました。

なるべく安いのがよかったので、5000円台の山善(YAMAZEN)「YLX-LD305(W)」を購入。

1万円以上する大手家電メーカー製と比べると大分安いです。

DC扇風機のメリット

DCモーター扇風機の長所は、多段階の風量調節が可能でとても弱い風を吹かせられる点と、消費電力が少ない点。

机の上の紙が飛ばないくらいの微風で運転できます。弱い風なら長時間体に当てても負担が少ないと思うので就寝時にも使えそう。

DC扇風機のデメリット

優れた機能を持ち電気代も節約できますが、ACモーター扇風機より本体価格が高いです。

今回購入した「YLX-LD305(W)」は、DCモーター扇風機の中では最も安い価格帯のもの。それでもACモーター扇風機に比べれば値が張ります。

山善の直販サイトで5490円(税・送料込み)でした。

ホームセンター等で売られている廉価なACモーター扇風機は2000円程度なので、2台買ってもお釣りが来る金額です。

電気代は安いが…

DC扇風機の消費電力は、同クラスのACモーター扇風機の半分以下ですが、電気代で本体の元を取るには何年も必要だと思われます。

扇風機はACであっても、それほど電気を食う製品ではありません。

使用頻度にもよりますが、夏場にしか使わない場合は2~3年で元を取るのは困難でしょう。

見た目の印象など

思っていたよりコンパクトな箱で届きました。600×200×370(mm)。

部品が上手いこと分解されて入っています。説明書を見れば簡単に組み立てられます。工具は不要。

最安クラスの割にはそこそこ質感が良いです。コスト優先で無骨な外見の製品もありますが、これは割と見た目にも気を使っている印象。

機能的には素材そのままで構わない部分も銀色に塗ってあります。ピカピカでいい感じ。

リモコンが付いてます。

風量は4段階+リズム。

入タイマー(2・4・6時間)、切タイマー(1・2・4時間)あり。

運転開始から8時間経つと自動でOFFになる機能も。

重さは2.8kg。手元にあるACモーター扇風機とほとんど変わらず、持ち運びも簡単です。

首振りのこと

首振りのオン、オフをスイッチやリモコンでやるところがACと違います。突起を押したり引いたりして切り替えるわけではありません。

ACの場合↓のようなものが付いています。

DCには突起なし↓

DCの場合、首振りには首振り専用のモーターを使っているらしいです。

ACでは一つのモーターが羽の回転と首振りの両方を担当していますが、DCでは原理上無理だとか。なにやら奥深いですね。

風のこと

一番弱い風量の「静音」モードは想像以上に穏やかな風。近づかないと吹いていることに気が付かないくらいの微風です。

これなら寝る時当たりっぱなしでも体調が悪くなることは無いかなと思います。今まで使ってきたACモーター扇風機の「」とは次元が違うレベルの微風です。

その名の通り音が静かでほとんど聞こえないレベル。

静音」の次の「」もACの「」より弱い風でした。個人的にはこれくらいがちょうどいいです。起きている時は「静音」では弱すぎる感じ。

」でやっとACの「」と同じくらい。「」はACの「」と同じかちょっと強いくらいかな?あくまで体感です。

リズム」は風量をランダムで変化させられます。

パワー

AC扇風機を常に最大パワーで使ってる人には物足りないかもしれませんね。DCモーター扇風機は弱い風が欲しい人向けの製品だと思いました。

ただし、風量の段階がこれより多い高価な製品の場合は、強い風までカバーしているかもしれません。

あと、この扇風機は7枚羽なので、今までの5枚羽のより風が柔らかいような気がします。

風が塊になってぶつかってくる感じではなく、よりきめ細かい感じ。

消費電力チェック

電力計(REVEX 節電エコチェッカー)を使って実測してみます。

最大消費電力は説明書に書いてあるので、風量ごとの値を調査。

なお、首振りONで測定しました。前述の通り、首振りは別モーターで行うのでONにすると数W余分に消費します。

また、精度の高い機械を使ったわけではないので値の正確性は保証できません。あくまで目安です。

測定結果(首振りON)

微風:0W(小さすぎてこの機械では測定不能)

1段:5W

2段:7W

3段:16W

2段までは一桁のW数で済んでますから、全然電気を使っていない事がわかります。

参考:2000円台のACモーター扇風機

参考として前から使っている安価なACモーター扇風機の消費電力も載せておきます。

弱:30W

中:36W

強:42W

DCの最大風量「3」のほうがACの「弱」より省電力というのは驚き。

DCと比べるとかなり電気を食っているように見えるACモーター扇風機ですが、エアコンに比べれば消費電力が少ないです。

気になった点

風量や消費電力の少なさには文句のつけようがありませんが、それ以外で気になった点があるので書きます。

確認音

まず、スイッチやリモコンで操作するたびに「ピッ」という音が出るのがちょっと気になります。どうも音は消せないみたい。

動き出したり、風量が変わったりするのは体感で分かるので個人的には余計な機能だと思います。ランプも点きますし。

標準使用期間

その次に、設計上の標準使用期間の短さが気になります。製造年から6年です。

これは「標準的な使用条件の下で使用した場合に安全上支障なく使用することができる標準的な期間」らしいです。

期間を超えて使用した場合、即問題が起こるとは限らないけれど、念のため使うのをやめたほうがよいという意味なのでしょう。

6年を長いと感じるか短いと感じるかには個人差があると思います。ただ、高価格帯の製品には10年以上使えるものもあるので、それらと比べると短め。

もし倍のお金を出して倍の期間使える製品が買えるのなら、大手家電メーカーのものを選ぶのもアリだと思いました。

値段が高い製品はより高機能で、首振り角度を選択できたり、風量が10段階近くあったりしますし。

個体差

ネット上のレビューによると、首振り時に異音が出る個体があるようですが、自分のは大丈夫でした。

まとめ

残念な点もありますが、値段を考えると非常に良い製品だと思います。コスパ最高。

5000円台でDCモーター搭載かつリモコン付きですし、個人的には大満足です。良い買い物をしました。

ただ、標準使用期間が短いという点は微妙に痛い。

大手家電メーカー製には10年くらい使えるものもありますから、これから購入される方は価格と使用期間で比較検討すると良いでしょう。

もし自分が別の扇風機を買うなら、シャープの1万円前後のDCモデルにするかも。

また、単純に安さだけを求めるなら安価なACモーター扇風機も十分検討に値します。使用頻度が低い場合、本体価格の安いACのほうがトータルで安くなると思います。

今回レビューした「YLX-LD305」は、DCモーター扇風機を試してみたいけど高価な製品を買うのは気が引ける、という方におすすめできる製品です。

DCモーター扇風機の中では低価格の製品ですが、DCならではの機能は十分に備わっており快適に使用することができます。


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